~生産方式は製品が決める~
近年、多くの製造現場でセル生産やフロー生産が採用されています。
しかし、
「セル生産が良い」「フロー生産が良い」という議論だけでは、本質的な改善にはつながりません。
重要なのは、自社製品に最適な生産方式は何かを考えることです。

生産方式に正解はない
セル生産は、多品種少量生産への対応力が高く、機種変更にも柔軟です。
一方、フロー生産は、標準化された製品を効率良く大量生産することに適しています。
つまり、
どちらが優れているという話ではありません。
製品特性、生産数量、生産目的によって最適な生産方式は変わります。
半導体製造装置ではどう考えるか
半導体製造装置は、多品種少量生産が基本です。
しかも、
装置ごとに仕様が異なり、調整工程も多く、設計変更も発生します。
そのため、装置全体を一律にフロー生産とすることは適していません。
一方で、
ユニット単位では標準化・共通化できる部分があります。
例えば、
•共通ユニット
•サブアッセンブリ
•繰り返し組み立てる部品
などは、フロー生産の考え方を取り入れることで、生産性を向上させることができます。
生産台数が多い場合
装置全体はセル生産。
繰り返し生産する部分はフロー生産。
このように使い分けることが重要です。
一方、生産台数が少ない場合には、装置・ユニットともセル生産が適している場合もあります。
現状から考える
ここでも考え方は同じです。
まず、
現状の製造工程を把握します。
どこに時間が掛かっているのか。
どこがボトルネックなのか。
その上で、改善目標を設定します。
例えば、
•工期短縮
•生産性向上
•品質安定
•コスト削減
その目標を達成するために、セル生産が適しているのか。フロー生産が適しているのか。
生産方式もコンセプトである
生産方式は、「セルだから」「フローだから」で決めるものではありません。
QCD目標を達成するために、どのような生産方式が最も適しているか。
そのコンセプトを考えることが重要です。
その結果として、セル生産になる場合もあります。
フロー生産になる場合もあります。
ハイブリッドになる場合もあります。
生産方式は目的ではなく、QCDを実現するための手段です。
まとめ
セル生産とフロー生産は、どちらが優れているというものではありません。
製品特性、生産数量、QCD目標を踏まえ、最適な生産方式を選択することが重要です。
そのためには、
現状を把握し、目標を設定し、ボトルネックを分析し、最適な生産コンセプトを考える。 この思考プロセスが、生産方式を選択する上でも重要になります。
金言>「セルかフローかではない。製品に最適な生産方式を考えることが重要である。」