【実践知 製造編】③工期戦略 ~工期短縮の進め方~

製造現場では、納期遅延が発生すると、

「もっと早く組み立てよう。」
「残業して対応しよう。」

という対策が取られることがあります。

しかし、本当に工期は現場の努力だけで短縮できるのでしょうか。

多くの場合、答えは「No」です。

工期は組立工程だけで決まるものではありません。

設計、調達、製造など、さまざまな工程が積み重なって製品は完成します。

そのため、工期短縮を実現するためには、まず工期全体を見える化し、どこに時間を要しているのかを把握することが重要です。

1)まずは現状を把握する

工期改善の第一歩は、現状把握です。

例えば、

•調達に何日かかっているのか。

•製造に何日かかっているのか。 

工期を工程ごとに整理すると、どこがボトルネックになっているのかが見えてきます。

2)目標工期を設定する

現状を把握したら、次に目標工期を設定します。

例えば、「現在120日掛かっている工期を100日に短縮する。」

このように目標を明確にすることで、現状とのギャップが見えてきます。

3)ボトルネックを分析する

次に、「なぜ工期が長くなっているのか。」を分析します。

例えば、

・長納期部品が工期を支配している
・直列工程が多く、待ち時間が発生している
・平行生産しにくい製品構成になっている

など、工期を支配している要因を明確にします。

4)工期短縮コンセプトを考える

ボトルネックが分かれば、「どうすれば目標工期を達成できるか。」という工期短縮コンセプトを考えます。

代表的な考え方として、

・調達リードタイムを短縮する。
・平行生産により製造工程を並列化する。
・製品構成を見直し、最小機能部品としてアッセンブリ納入を可能にする。

などがあります。

重要なのは、工期全体を俯瞰し、工期を支配するボトルネックから改善することです。

まとめ

工期短縮は、現場の頑張りや残業だけで実現するものではありません。

まず現状を把握し、目標工期を設定し、工期を支配するボトルネックを分析することが重要です。

その上で、最適な工期短縮コンセプトを立案し、具体的な改善施策へ展開していきます。

次章からは、工期短縮の具体策として「調達改善」「平行生産」「最小機能単位」を順に説明します。

金言>工期短縮とは、作業を急ぐことではない。工期を支配するボトルネックを見極め、戦略的に改善することである。

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