装置の工期が遅れると、「製造工程を短縮しよう。」という議論になりがちです。
しかし、製造現場にはどうにもできないことがあります。
部品が入荷しなければ、製造は始めることができません。
つまり、工期短縮には、製造改善だけでなく、調達リードタイムの短縮が重要です。
① 現状把握
まず、調達状況を見える化します。
各部品の調達期間と工程で必要となる時期を整理し、長納期部品一覧表を作成します。
•調達期間
•製造工程で必要となる時期
•発注時期
•入荷予定日
この一覧表により、どの部品が装置全体の工期を支配しているかが明確になります。
② ボトルネックを把握する
長納期部品一覧表から、製造工程で必要な時期までに間に合わない部品を抽出します。
そして、その原因が
・在庫対応できるか
・先行発注できるか
・工程で必要となる時期まで、十分な調達期間を活用できるか
という視点で対策可能性を検討します。 ボトルネックを明確にすることで、適切な改善策を選択できます。
③ ボトルネックを解消する
1)在庫対応
在庫対応できる部品は、メーカーでの製作期間を省くことができます。
在庫には、
・メーカー在庫
・社内回転在庫
があります。
在庫を活用することで、調達リードタイムを大幅に短縮できます。
2)先行発注
在庫対応できない部品は、仕様が確定した段階で先行発注できないかを検討します。
設計完了を待たず、仕様が確定した段階で発注することで、社内設計とメーカー製作を並行させ、設計期間を調達期間として活用できます。
これにより、部品完成を前倒しし、装置全体の工期短縮につながります。
3) 工程必要時まで調達期間化
すべての部品を先行発注できるわけではありません。
その場合は、部品が工程で必要となる時期までを調達期間として活用し、必要時期から逆算して発注します。
重要なのは、単に納入日を設定することではなく、
工程必要時までを調達期間として活用し十分な調達期間を確保することです。
工程計画と調達計画を連携させることで、必要な部品を必要なタイミングで供給し、製造を止めることなく工期短縮を実現できます。
まとめ
調達改善とは、単に発注を早くすることではありません。
まず長納期部品一覧表を作成し、工期を支配するボトルネックを明確にします。
その上で、長納期部品に対して、以下の3つの視点で対策します。
①在庫対応
②先行発注
③工程必要時までを調達期間として活用
このように部品ごとに最適な調達方法を選択することで、調達リードタイムを短縮し、装置全体の工期短縮につなげることができます。
金言>
調達改善とは、発注を早めることではない。
長納期部品を見える化し、工程で必要な時期までに部品を確実に揃えるための調達計画を構築することである。