仕事では、「原因が分かりました。」という言葉をよく耳にします。
しかし私は、その「原因」が本当に原因なのかを考えることが大切だと思っています。
なぜなら、私たちは無意識のうちに症状を原因だと思い込んでしまう
ことがあるからです。
例えば、
納期が遅れる。品質が安定しない。クレームが増える。売上が伸びない。
これらは確かに問題です。
しかし、多くの場合、それは症状です。
本当の原因ではありません。
熱が38度あります。
熱を下げる薬を飲めば、一時的に熱は下がります。
しかし、
肺炎が原因なら、熱だけ下げても病気は治りません。
仕事も全く同じです。
症状だけを改善しても、真因が残っていれば、また同じ問題が起こります。
私は現場で問題が起きた時、
すぐに対策を考えることはしません。
まず、「これは症状なのか、それとも真因なのか。」を整理します。
ここを間違えると、どれだけ努力しても、本当の改善にはつながらないからです。
例えば、
「コミュニケーション不足」という言葉があります。
私はこれも、真因ではなく、症状であることが多いと考えています。
なぜコミュニケーションが不足したのか。
目的が共有されていなかったのか。
役割が曖昧だったのか。仕様が整理されていなかったのか。
そこまで考えて初めて、本当の課題が見えてきます。
私は長年、
開発や品質改善の現場で、数多くのトラブル解析を経験してきました。
その中で確信したことがあります。
真因が分かれば、対策は自然と見えてくる。
逆に、真因を見誤れば、どれだけ立派な対策でも、効果は長続きしません。
だから私は、
問題が起きた時ほど、答えを急ぎません。
まず立ち止まり、本当に見えているものは何なのか。
症状なのか。真因なのか。
そこを考えることを大切にしています。
このようなお悩みはありませんか?
経営者や管理職の方から、このようなお話を伺います。
•同じトラブルを何度も繰り返す。
•対策しても効果が続かない。
•会議では原因が分かったと言うが改善しない。
•管理項目ばかり増えている。
このような場合、
真因ではなく、症状へ対策している可能性があります。
私は、現場・設計・製造・品質を一体で見ながら、
本当に改善すべき課題を整理することを大切にしています。
金言>症状を追えば、一時的に改善する。真因を追えば、再発は防げる。
問題解決で最も重要なのは、答えを急ぐことではありません。
症状と真因を見極めること。 そこから、本当の改善が始まります。