製造業では、「管理を強化すれば会社は良くなる」と考えられることがあります。
もちろん、管理は会社運営に欠かすことのできない重要な仕組みです。
しかし、管理そのものが改善ではありません。
私は、この二つを混同してはいけないと考えています。
例えば、業務の「見える化」を目的として、Daily Reportを毎日提出する仕組みを導入する会社があります。
また、設計部門では「今日は図面を何枚作成したか」といった管理指標を設ける会社もあります。
これらは管理手法として間違いではありません。
しかし、本当に重要なのは、その後です。
Daily Reportを書いた結果、どのような課題が見えてきたのか。
図面枚数を管理した結果、開発スピードや品質は本当に向上したのか。
そこまで考えて初めて、改善活動になります。
現場では、いつの間にか手段そのものが目的になってしまうことがあります。
毎日報告書を書くこと。
会議を開催すること。
チェックシートを増やすこと。
管理項目を細かくすること。
これらはすべて「手段」です。
本来の目的は、課題を明らかにし、改善し、成果を生み出すことです。
私は改善活動の中で、FishboneやFMEAなどの手法を使うことがあります。
しかし、それらもあくまで手段です。
手法を導入すれば、それまで見えていなかった課題が見えてきます。
本当の改善は、そこから始まります。
見えてきた課題に対して、
•真因を分析する。
•優先順位を決める。
•改善策を実行する。
•効果を確認する。 この一連の流れがあって初めて改善といえます。
私はコンサルティングでも、手法をお教えすることがあります。
しかし、それはゴールではありません。
手法を理解しただけでは会社は変わりません。
手法によって見えてきた課題にどう向き合い、どう改善し、成果につなげるか。
そこまで伴走することが、本当の意味での実行型コンサルティングだと考えています。
管理は会社を維持するために必要です。
改善は会社を成長させるために必要です。
管理を強化するだけでは、現場は忙しくなる一方で、会社は変わりません。
大切なのは、「その管理によって何が改善されたのか」を問い続けることです。
金言>手段を目的にしてはいけない。
手段は目的を達成するために存在します。改善とは、手法を導入することではありません。
手法によって見えてきた課題を解決し、成果につなげること。
それが、私の考える改善活動であり、実行型コンサルティングです。