⑱では、Up Time改善の第一歩として、市場装置のUp Timeと、その主要因子であるPM・MTTR・MTBFの現状を把握することをご紹介しました。
例えば、
現状Up Time:95%
目標Up Time:98%
であれば、Down Timeは、5% → 2%
つまり、停止時間を60%削減する必要があります。
では、この60%を何によって改善するのか。 ここからが、具体的な目標設定です。
■ Up Time目標だけでは、開発目標にならない
「Up Time 98%」という目標だけを設計・サービス部門へ示しても、何を、どこまで改善すればよいのかは分かりません。
そこで、⑱で把握した市場実績をもとに、
PMをどこまで減らすのか。
MTTRをどこまで短縮するのか。
MTBFをどこまで伸ばすのか。
それぞれについて目標値を設定します。
つまり、
現状PM → 目標PM
現状MTTR → 目標MTTR
現状MTBF → 目標MTBF
へ落とし込んでいきます。
これが、Up Time目標に対する各因子への改善バジェット設定です。
■ 各目標を入れて、Up Timeが成立するか試算する
PM・MTTR・MTBFの目標値は、それぞれ独立して決めればよいわけではありません。
重要なのは、その目標値を実現した時、本当に目標Up Timeが成立するのか。です。
そこで、PM・MTTR・MTBFの各目標値を入れて、Up Timeを試算します。
例えば、
PMをここまで削減する。
MTTRをここまで短縮する。
MTBFをここまで伸ばす。
その結果、
目標Up Time 98%が成立する。
ここまで確認できれば、
「Up Time 98%を実現するために、各因子をどこまで改善するのか」という開発シナリオが数値として成立します。
■ 各因子の現状値と目標値をSetする
目標が決まれば、次に見るべきものは非常に明確です。
現状値と目標値のGapです。
「何を改善するのか」ではなく、
「どれだけ改善しなければならないのか」が数字で見えるようになります。
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■ Gapが決まれば、次は「何がそのGapを生んでいるか」
各因子のGapが明確になれば、次はその中身を分析します。
例えばPMなら、
どのPM項目が停止時間を大きくしているのか。
MTTRなら、どの故障アイテムの修復に時間がかかっているのか。
MTBFなら、どの故障アイテムが故障頻度を押し上げているのか。
というように、具体的なアイテムへ分解します。
アイテムを分析する
→ 課題が見える
→ Gapを埋めるための施策を決める。
ここから先が、具体的な改善活動です。
■ 目標値を「掛け声」から「実行計画」へ変える
Up Time改善の目標設定を整理すると、
目標Up Timeを決める
↓
PM・MTTR・MTBFへ改善バジェットを割り振る
↓
各目標値で目標Up Timeが成立することを確認する
↓
現状値とのGapを明確にする
↓
Gapを生んでいるアイテムを分析する
↓
具体的な改善施策へ落とす
という流れになります。
単に、「Up Time 98%を目指す」ではありません。
PM・MTTR・MTBFをどこまで改善すれば、その98%が成立するのか。
ここまで数値でつなげて、初めて具体的な開発計画になります。
次回以降は、このGapを実際にどう埋めていくのか、
⑳ PM時間をどう減らすか
㉑ MTTRをどう短縮するか
㉒ MTBFをどう伸ばすか として、それぞれご紹介します。
金言>Up Time目標は、数字を掲げるだけでは動かない。
PM・MTTR・MTBFへ改善バジェットを割り振り、成立性を確認して初めて実行計画になる。