「知識は大切ですか。」そう聞かれれば、私は迷わず「もちろん大切です。」と答えます。
しかし、知識だけで人が変わるかと聞かれれば、私の答えは「変わりません。」です。
私はこれまで、多くの企業で改善活動や人材育成に携わってきました。
その中で何度も感じたことがあります。
研修を受ける。本を読む。セミナーに参加する。新しい手法を学ぶ。
知識は増えます。
しかし、仕事のやり方は変わらない。そのような場面を数多く見てきました。
では、人は何によって変わるのでしょうか。 私は、「自分自身で体感した時」だと考えています。
例えば、私は改善活動の中で、
難しい理論から話を始めることはほとんどありませんでした。
むしろ、「車を買う時は、どのように考えますか。」というような身近な話から始めます。
すると、目的を考える。予算を決める。優先順位を考える。 自然に思考プロセスを使っていることに、自分自身で気付きます。
そして、「仕事も同じですよ。」と話すと、
多くの方が、「ああ、そうですね。」と納得されます。
私は、この「ああ、そうですね。」という瞬間が、人が変わる第一歩だと思っています。
知識を教えられたからではありません。
自分の経験と結び付き、自分自身で納得したからです。
私自身も同じでした。
若い頃、月200時間を超える残業を経験しました。
その時、このままでは続かない。
どうすれば負荷を減らし、最短で成果を出せるのか。必死に考えました。
その経験があったからこそ、思考プロセスや仕事の進め方が大きく変わりました。
もし、そのような経験がなければ、 私は今までと同じやり方を続けていたかもしれません。
知識は、人にヒントを与えます。しかし、行動を変えるのは、自ら考え、体感し、納得した経験です。
だから私は、知識を教えるだけではなく、相手自身が気付くことを大切にしています。
このようなお悩みはありませんか?
経営者や管理職の方から、このようなお話を伺うことがあります。
•研修をしても現場が変わらない。
•改善手法を教えても定着しない。
•若手に何度説明しても伝わらない。
•セミナーでは理解しているのに実践しない。
このような課題は、知識不足ではなく、
本人が体感し、腑に落ちていないことが原因である場合も少なくありません。
私は、このような課題に対し、一方的に答えを教えるのではなく、
相手自身が気付き、納得できるような対話を大切にしています。
その積み重ねが、行動を変え、やがて組織を変える力になると考えています。
金言>知識は理解を生む。体感は行動を変える。
知識はスタートラインです。
しかし、本当の成長は、自分で考え、自分で気付き、自分で行動した時に始まります。
私は、それが人を育てる本質だと考えています。