~真因へ導くのは、論理的な思考プロセスである~
市場トラブルが発生すると、「原因は何だろう」と考えます。
しかし、最初から真因が分かることはほとんどありません。
だからこそ重要なのは、思い込みで判断することではなく、事実に基づいて論理的に考えることです。
まず、現場や評価データなどから事実を収集します。
推測ではなく、何が起きたのか、どのような条件で発生したのかを整理し、不足している情報があれば調査を行います。
次に、その事実から考えられる要因を整理し、
「この要因であれば、どのような過程を経て今回のトラブルに至るのか。」
というシナリオ(仮説)を組み立てます。
そして、そのシナリオが今回のトラブルを合理的に説明できるかを検証します。
説明できれば真因候補となります。
説明できなければ、その仮説は捨て、新たな仮説を立てます。
この思考プロセスを繰り返しながら、真因へ近づいていきます。
経験豊富なエンジニアほど、この一連の思考を頭の中で素早く行っています。
比較的単純なトラブルであれば、フィッシュボーンや「なぜなぜ分析」を使わなくても、仮説を立て、検証し、真因へたどり着くことができます。
一方、要因が多く複雑な場合や、複数部門が関係するトラブルでは、頭の中だけで整理することは困難になります。
そのような場合には、フィッシュボーンを用いて要因を体系的に整理し、不確定な要因については「なぜなぜ分析」を活用して深掘りし、分解能を上げながら真因を絞り込んでいきます。
また、社内関係者への説明や、お客様への原因説明においても、論理的な説明が求められます。
分析ツールは、その思考プロセスを見える化し、関係者全員が共通認識を持つためにも有効です。
トラブルシューティングとは、分析ツールを使うことではありません。
事実をもとに仮説を組み立て、論理的に検証し、真因へ導く思考プロセスなのです。
まとめ
優秀なエンジニアほど、事実を整理し、シナリオ(仮説)を組み立てながら真因を導いています。
フィッシュボーンや「なぜなぜ分析」は、その思考を支援し、複雑な問題を整理するための手段です。
重要なのは、ツールを使うことではなく、論理的な思考プロセスによって真因へたどり着くことです。
金言> 「真因はツールが見つけるのではない。論理的な思考プロセスが導き出すものである。」