【実践知 開発編】 ⑮原因究明の重要性

~現象ではなく、真因を追究する~

市場トラブルが発生すると、不具合を早く解消するために、部品交換や調整などの応急処置が行われます。

これらは市場への影響を最小限に抑えるために必要な対応です。しかし、それだけで問題が解決したと判断してはいけません。

応急処置はあくまでも現象への対応であり、原因究明ではないからです。

原因究明とは、不具合を直すことではありません。

「なぜ、その不具合が発生したのか。」

その真因を明らかにすることです。

例えば、部品が破損したとしても、

•設計に問題があったのか。

•部品加工に問題があったのか。

•組立方法に問題があったのか。

•使用条件が設計想定と異なっていたのか。

•複数の要因が重なって発生したのか。

このように、事実を積み重ねながら真因を追究していく必要があります。

一方で、「部品を交換したら直った」「調整したら正常になった」という結果だけで原因究明を終えてしまうと、根本原因は残ったままとなります。

その結果、同じ不具合が形を変えて再発し、お客様の信頼を再び失うことにもつながります。

私は35年間、多くの市場トラブル対応を経験してきましたが、原因究明は思い込みで行うものではありません。

現場で得られた事実を整理し、仮説を立て、検証を繰り返しながら、一つずつ可能性を絞り込んでいく技術的な思考プロセスです。

そして、真因が明らかになって初めて、適切な恒久対策を立案することができます。

原因究明の目的は、責任者や担当者を追及することではありません。

再発を防止し、お客様へより良い品質を提供することです。

まとめ

市場トラブルでは、応急処置だけで終わらせてはいけません。

現象と真因を切り分け、事実に基づいて真因を究明することが、恒久対策と再発防止につながります。

原因究明の質が、その後の品質向上を左右するのです。

金言> 「現象に対策しても再発は止まらない。真因に対策して初めて品質は向上する。」

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