【実践知 開発編】⑪ 評価なしで製品を出荷してはいけない理由

はじめに

設計が完了し、製品が完成したとしても、そのまま市場へ出荷できるわけではありません。

製品が要求された性能を満足していることを確認するためには、評価が必要です。

評価を実施して初めて、市場へ安心して出荷できる製品になります。

評価とは何を行うのか

評価とは、製品が開発仕様どおりの性能を満足していることを確認する活動です。

一般的には、

性能評価(仕様・評価条件に基づく性能確認)

リスク観点評価(FMEAで抽出したリスク項目)

安全性評価(SEMI Standardなど)

その他の評価(耐久試験など)

を実施し、市場へ出荷できる品質であることを確認します。

なぜ評価が必要なのか

性能を確認しないまま製品を出荷すると、本来社内で発見できた問題が、そのまま市場へ流出します。

その結果、

•装置停止

•性能不足

•品質不良

•生産停止

•緊急対応

など、顧客へ大きな影響を与えます。

顧客が購入しているのは装置そのものではありません。

要求された性能を安定して発揮できる製品です。

その期待を裏切れば、会社への信用は失われます。

半導体製造装置では、重大な市場トラブルは、そのFabでの信用を失い、最悪の場合は採用停止(Fab Out)となることもあります。

その影響は、その装置だけではありません。

将来の装置採用や取引にも影響します。

市場トラブルは会社全体へ影響する

市場で問題が発生すると、サービス部門は現地対応、

開発部門は原因解析と設計変更、製造部門は改造対応、

品質保証部門は顧客対応、営業部門は信頼回復対応と、

会社全体が対応に追われます。

さらに、

設計変更費、部品交換費、現地対応費、人件費など、多大な品質コストが発生します。

市場トラブルは一つの不具合ではありません。

会社の利益、会社の信用、そして将来の受注にまで影響する経営課題なのです。

このような課題はありませんか?

•納期優先で評価を十分に実施できていない

•評価不足による市場トラブルが発生している

•同じような不具合が市場で繰り返されている

•評価結果が次の開発へ十分に活かされていない

評価の考え方や進め方を見直すことで、市場品質は大きく向上します。

実際の開発経験をもとに、評価の仕組みづくりや改善についてご支援いたします。

本質

評価とは、試験を実施することではありません。

要求された性能を満足していることを確認し、市場へ安心して出荷できることを確認する最後の品質確認活動です。

評価を省略すれば、その代償は顧客だけでなく、会社の信用や将来の事業にも及びます。

まとめ

評価は、要求された性能を確認するために行います。

性能を確認せずに市場へ出荷すれば、本来社内で防げた問題が市場で発生し、顧客の信頼を失います。

さらに、市場トラブルは会社全体を巻き込み、多大な品質コストと将来の受注機会の損失につながります。

だからこそ、評価は市場へ出荷する前に必ず実施しなければならない重要な工程なのです。

金言>

評価を省略した製品は、顧客が評価することになる。

評価とは、顧客の信頼と会社の未来を守る最後の品質確認活動である。

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