人材が辞める理由として、
給与や待遇が挙げられることがあります。
もちろん、それも理由の一つでしょう。
しかし、私はそれだけではないと考えています。
人材が辞める組織には、日常の中に共通した変化が現れます。
社員は、最初から辞めようと思って入社するわけではありません。
会社を良くしたい。
役に立ちたい。
成長したい。
そんな前向きな気持ちを持って仕事を始めます。
だから、改善提案もします。
困っている人がいれば助けようとします。
しかし、その思いが何度も受け入れられない。
改善提案をしても変わらない。
頑張っても正しく評価されない。
約束したことが守られない。
そのような状態が続くと、社員の気持ちは少しずつ変わっていきます。
以前は積極的に改善提案していた人が、何も言わなくなります。
言われたことだけをやる。
余計なことは一切やらない。
改善提案もしない。
「頼まれた仕事だけやればいい。」
そんな仕事の進め方へ変わっていきます。
これは本人の問題ではありません。
そのような組織文化が、人をそう変えてしまったのです。
職場の雰囲気にも変化が現れます。
以前は改善の話をしていた雑談が、
次第に愚痴や不満へ変わっていきます。
「どうせ言っても変わらない。」
「余計なことは言わない方がいい。」
「言われたことだけやればいい。」
このような言葉が増え始めた時、私は組織に黄色信号が灯っていると感じます。
そして最後に、
社員は静かに会社を去っていきます。
退職は突然の出来事ではありません。
日々の小さな失望の積み重ねなのです。
だから私は、
人材が辞める原因を社員個人に求めるのではなく、
組織の課題として向き合うことが大切だと考えています。
会社が変われば、人も変わります。
組織文化が変われば、人が前向きに働ける職場へ変わっていきます。
人材が辞める組織とは、人が辞める前に、社員の「挑戦する心」が辞めてしまう組織なのです。
金言>人は突然辞めるのではない。期待を失い、心が離れた時から辞め始めている。