仕事ができる人と、そうでない人。
その違いの一つが先読み力です。
例えば設計現場では、この違いがよく表れます。
設計トラブルが多い設計者は、図面が完成すると仕事が終わったと思っています。
製造工程へ行くのは、製造部門から呼ばれた時だけです。
「部品が取り付かない。」
「組立ができない。」
「調整しにくい。」
そんな指摘を受けて初めて現場へ向かいます。
これでは、設計意図どおりに製品ができているか、自分で確認することはできません。
現場が工夫して何とか組み立ててくれたとしても、それは設計が正しかったことにはなりません。
そのまま市場へ出れば、お客様のところで大きなトラブルになる可能性があります。
一方、優秀な設計者は違います。
製造から言われる前に、自ら現場へ足を運びます。
部品は設計意図どおりに取り付いているか。
調整はやりやすいか。
無理な力は掛かっていないか。
設計者本人だからこそ、自分の設計意図どおりかどうかはすぐに分かります。
現場を5分見るだけで、小さな違和感に気付き、市場トラブルの芽を摘み取ることができます。
この違いは、設計だけの話ではありません。
営業なら、お客様から問い合わせが来てから動く人と、「次に何を求められるか」を考えて準備している人では、大きな差が生まれます。
製造なら、不具合が起きてから対応する人と、「次工程で困ることはないか」を考えて手を打つ人では、仕事の質が変わります。
管理職も同じです。
問題が起きてから会議を開くのではなく、「半年後、一年後にどんな課題が起きそうか」を考えて準備している人ほど、組織を安定して成長させることができます。
つまり、先読み力とは職種を問わず共通する仕事力なのです。
私は、先読み力とは未来を予測する能力ではなく、
「次に何が起きるかを考え、一歩先に行動する力」
だと考えています。
仕事の質は、この先読み力の有無で大きく変わります。
仕事の質だけではなく、仕事量まで変わる。
金言>先読み力とは、一歩先に行動する力である